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アカツキ(3932)の株価はなぜああなのか

無駄に長いのであまり読む価値ありません(改稿予定)

・配当0、株主優待なし

・経営陣ががっつり株を握っていて少数株主の利益を意識する必要がない

・キャッシュ潤沢すぎて資本政策にかかずりあう必要がない

・それゆえ自分より高く買ってくれる人が出そうにない限り価値が0に近い

箇条書きにするとこれでおわります。

 

 

東証一部上場企業の株式会社アカツキという会社があります。上場株式数は13,814千株、浮動株式は3,108千株、今日(2018/02/07水)の終値は6,130円のため、時価総額は84,681百万円、浮動株時価総額は19,053百万円です。上場来にして年初来高値は11,070円(2017/08/15)なため、ずいぶん下がったものです。

予想PER11.29倍、予想EPS542.9、実績PBR5.86倍、実績BPS1046.95、

2016年実績、2017年実績、2018年予想で

増収率が +37.1, +93.9, +81.9

経常増益率が +232.9, +133.1, +128.2

経常利益率が +33.1, +39.9, 50.031.4

ROE 23.5, 36.9, 71.3

ROA 31.4, 36.2, 64.6

株主資本比率 79.7, 64.7, 値なし

配当性向 0, 0, 0!!!

ちなみに信用取引残は1,529,000、貸借倍率173.75倍

だいたい150倍くらいだった印象なので、増えたな~という印象を受けます。

m.finance.yahoo.co.jp

ここで推移がみれます。もうちょっと早めに単発単発で確認すればよかったなー。

やっぱり2017年の1月から盛り上がっている感じですね。もとから高かったようですが。

あ、あと日本人が大好きな株主優待もありません。

 

3932 (株)アカツキの決算推移(四半期毎)

決算推移みても、いやぁ、ほんとほれぼれするような実績ですね。

3932 (株)アカツキの財務状況

キャッシュもめちゃめちゃため込んでます。

 

なんで、こんな割安なんでしょうね?

 

株主構成としては創業者個人とその資産管理会社っぽいので、60.8%、その他9.3%が特定株になっていて、浮動株が14.4%だから、残り15.5%がどっちつかずという分類になっているんでしょう。

粗い認識でしたが、特定株は特定株の定義に基づき、浮動株は浮動株の定義に基づきその率を算出ということですね。取引所基準と会社四季報基準で同一というわけでもないです。

SBI証券楽天証券が下のほうで大株主ランクインしていますが、この2社は単に個人投資家の信用買いの反映に思えます。

 

株式を購入するときの目的としては、値上がり(キャピタルゲイン)、配当(インカムゲイン)、株主優待、の三つでしょうが、アカツキにおいては配当と株主優待がこれまで一円もなく、配当や株主優待が開始される見通しは少なくともしばらくはないと私は思っています。

アカツキの経営陣としては上記のようなROE(Return on Equity、自己資本利益率)を出していれば、配当せずに再投資に回す正当性を十分主張できますし、配当を受ける3%以上の大株主として(金融所得ではなく)個人所得として総合課税を受けるより、効率的と考えるでしょう。

株主提案するには1%、8億円強いります。けどこれは浮動株率を無視しているので、浮動株を集めようと思ったら、浮動株の6.94%集めないといけないです。ちょっとつらいですね。300単元でも株主提案できます。1.9億くらいですか。億トレでグループつくればできるかもしれないですね。SBI証券楽天証券抱き込んだほうが可能性ある気がしますが。

要は何かというと、アカツキの現在の株主構成では、少数株主がいくら結託しようとしても、何ら有効な提案はできないということです。そうなると、株式は分割された会社の所有権ですが、何の価値があるのかという話です。

自分より高く買ってくれる人がいなければ、何の価値も発生しないのがアカツキの株式です。そして、信用買い残が多かったり、2Qの好決算出尽くし下げに続く、ガシャ操作疑惑ショックと、暴落が続いたので含み損で抱えている人も多く思われ、株価が上がるたびに信用買いの清算売りが降ってきます。1単元の金額が大きいのも、現物で気長に持つ人を減らし、信用で無理して買ってる人を増やす傾向になっているような気がします。

少数株主を意識したり、株価対策を意識した企業なら、企業自身の目から見て株価が割安だと思ったら自社株買いをしたり、消却したりしてくれますが、アカツキはそうしません。株価を維持するメリットとして、将来的な増資であったり、株式交換による買収なんかがありますが、潤沢なキャッシュをもつアカツキにとって資本政策の優先順位はきわめて低いです。

というのを信用買いで買ったアカツキの含み損に苦しみ、何度かわりと大きめの損切をしたわたしの反省の考察になります。

自分より高く買ってくれないなら何の意味がないってビットコインを始めとする暗号通貨みたいだなと思いました。

 

アカツキ自体はいい会社だと思います。ガシャ疑惑の際の、迅速な深夜IRの開示や、詫びソースコードの公開などは、会社としてしっかりしてないとできないことだと思います。その点は会社の姿勢として信頼できると思います。「株価の読みは外したけど、信頼できる会社かどうかの読みはあってたと思う」と幾人かに言いましたが、その考えはかわっていません。

主力タイトルであるドラゴンボールZドッカンバトルは、海外国内のセールスも依然好調でピークアウトはまだ先かなと思います。8月のシンデレラナインや、アイドルマスターSide M、テニスの王子様 Rising Beat!や、初期の既存タイトルと、派手さはなくとも着実な収益源の分散は進んでいると思います。ワンピースの新アプリも正式発表されてませんが、開発を担当していることはほぼ間違いないでしょう。

間近に控えた3Qの決算は2Qの決算くらいには素晴らしいものだろうと予想しますが、市場がどう反応するかはわかりません。けれど、通期決算によって、予想PERが実績PERになり、2017年度の資産が実績PBRとなれば、さすがに現在のバリュエーションが続くことはないと思います。配当と株主優待株式分割はないと思いますけど。

何人かの人に「アカツキはいずれは12000-13000円いくと思いますよ。ただ、自分がそれまでホルダーでいられるかはわからないですw」と言いましたが、ちょっと自分はそれまでホルダーでいられなさそうです。アカツキホルダーのみなさんに爆益があらんことを。年明ける前ですが、JPモルガンのレーティングフォローアップ、アナリストレポートではオーバーウェイト13,000円のままだったらしいですよ。「センチメントの改善は必要だが、経営陣と企業の収益体質には自信がある」みたいなことが書いてたそうです。Y板にも貼られてましたが、自分はマネックスでみれた記憶があって確認しましたが、いまはみれませんでした。口座動かしてないからかな。

グッドラック